2025年09月16日
犬や猫が「目をしょぼしょぼさせている」「片目だけ涙が多い」といった様子を見せたことはありませんか。
こうした症状の背景に、角膜潰瘍(かくまくかいよう)が隠れていることがあります。
角膜潰瘍は、犬・猫ともに比較的よく見られる目の病気です。
早期に治療を行えば改善が期待できる一方で、発見や対応が遅れると重症化し、視力に大きな影響を及ぼすこともあります。
本記事では、初めて動物病院を受診される飼い主様にもわかりやすく、
角膜潰瘍の原因・症状・治療の考え方について解説します。
角膜潰瘍とはどんな病気?
角膜潰瘍とは、黒目の表面にある「角膜」が傷つき、えぐれた状態になる病気です。
角膜は透明でとても薄く、外からの刺激に弱い組織のため、日常のちょっとした出来事でも傷がつくことがあります。
傷が浅い場合は点眼治療などで比較的早く治ることもありますが、
細菌感染や強い炎症を伴うと、傷が深くなり急速に悪化するケースもあります。
そのため、角膜潰瘍は「軽い目のトラブル」に見えても、注意が必要な病気です。

角膜潰瘍の主な原因
角膜潰瘍の原因はさまざまですが、日常生活の中に潜んでいることがほとんどです。
- 目を前足で強くこすった
- 爪や草木などで目を引っかいた
- シャンプーや異物が目に入った
- 逆さまつげ・まぶたの形の異常
- ドライアイ(涙の量が少ない)
- 細菌やウイルスの感染
特に、短頭種(フレンチブルドッグ、シーズー、パグなど)はは
目が突出しているため角膜が傷つきやすく、角膜潰瘍を起こしやすい傾向があります。
こんな症状が見られたら注意
角膜潰瘍は、初期症状が軽く見えることもあり、
「そのうち良くなるかもしれない」と様子を見てしまうことがあります。
しかし、次のような症状が見られる場合は、早めの受診をおすすめします。
- 目を開けづらそうにしている
- 片目だけ涙が多く出る
- 目を痛がり、前足でこする
- 目が充血している
- 黒目が白く濁って見える
- 目ヤニが増えた
「昨日まで元気だったのに急に症状が出た」という場合は、進行が早いこともあるため注意が必要です。
動物病院で行う検査
角膜潰瘍が疑われる場合、動物病院では以下のような検査を行います。
- 視診・拡大検査
- フルオレセイン染色による角膜検査
- 涙の量や目の構造の確認
これらの検査により、角膜に傷があるか、深さはどの程度かを確認し、治療方針を決定します。

角膜潰瘍の治療方法
治療方法は、角膜の傷の深さや原因によって異なります。
軽度の場合は、
- 抗菌点眼薬
- 角膜修復を促す点眼薬
- エリザベスカラーによる保護
などの内科的治療で改善することが多くあります。
一方で、傷が深い場合や、点眼治療を続けても治癒が進まない場合には、外科的治療が必要となることもあります。
そのため、「もう少し様子を見よう」という判断が、
結果的に治療期間を長引かせてしまうケースも少なくありません。
早期受診が大切な理由
角膜潰瘍は、早期に適切な治療を行えば、比較的短期間で回復するケースが多い病気です。
しかし、痛みから目をこすってしまうことで傷が広がり、
重症化すると角膜の修復が難しくなることもあります。
「目の様子がいつもと違う」と感じた時点で受診することが、
愛犬・愛猫の目を守るための大切な一歩です。
初めて動物病院を受診される飼い主様へ
初めて動物病院を利用される飼い主様の中には、
「これくらいで受診していいのかわからない」と迷われる方も多くいらっしゃいます。
甲府市・昭和町の昭和動物病院では、
症状や治療の選択肢について、できるだけわかりやすくご説明し、飼い主様が納得したうえで治療を進められることを大切にしています。
目のトラブルは早期対応が重要です。
少しでも気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
実際の当院での角膜潰瘍の症例
角膜潰瘍の中には、点眼治療だけでは改善が難しいケースや、全身状態が影響して治りにくいケースもあります。
当院で実際に診察・治療を行った症例については、
Noteにて詳しくご紹介しています。
▼実際の当院での症例はこちら
https://note.com/showavet1288/n/nadef9d12b55a
https://note.com/showavet1288/n/nf3293d625cbd
治療経過や回復までの流れを知ることで、
受診の目安や治療への理解がより深まりますので、ぜひご覧ください。