2025年11月05日
愛犬・愛猫の目の周りが赤く腫れている、かゆそうにしている、毛が抜けてきた
このような症状に気づいたことはありませんか。
目の周囲の皮膚トラブルの中には、
「化膿性眼瞼炎(かのうせい がんけんえん)」と呼ばれる病気が隠れていることがあります。
初期は軽い皮膚炎のように見えることも多く、
治療を続けてもなかなか改善しないケースもあるため、注意が必要です。
本記事では、初めて動物病院を受診される飼い主様にもわかりやすく、
化膿性眼瞼炎の原因・症状・治療の考え方について解説します。
化膿性眼瞼炎とはどんな病気?
化膿性眼瞼炎は、原因が一つとは限らず、複数の要因が関与していることがあります。
- 細菌感染による皮膚炎
- アレルギー性皮膚炎
- 外傷や掻き壊し
- 慢性的な皮膚炎の悪化
- 免疫の異常(免疫介在性疾患)
特に、治療をしても改善が見られない場合や、症状が徐々に広がっていく場合には、
単なる細菌感染ではない可能性も考える必要があります。

こんな症状が見られたら注意
化膿性眼瞼炎では、次のような症状が見られることがあります。
- 目の周りが赤く腫れている
- かゆそうに顔をこする
- 目の周囲の毛が抜けてきた
- 皮膚がただれたり、膿が出る
- 炎症が少しずつ広がっていく
「最初は目の周りだけだったのに、だんだん範囲が広がってきた」
という場合は、早めの受診をおすすめします。
動物病院で行う検査
化膿性眼瞼炎が疑われる場合、動物病院では症状や経過を確認したうえで、
必要に応じて以下のような検査を行います。
- 視診・触診による皮膚の状態確認
- 皮膚の細胞検査
- 治療反応が乏しい場合には、病理検査
特に、通常の治療に反応しない場合には、
皮膚の状態を詳しく調べるために病理検査を行うことがあります。
化膿性眼瞼炎の治療方法
治療は、原因や重症度によって異なります。
細菌感染が主な原因の場合は、
- 抗生剤
- 消炎剤
- 外用薬
などで改善することがあります。
一方で、
免疫の異常が関与していると考えられる場合には、免疫を調整する治療が必要になることがあります。
その場合、
- ステロイド薬(例:メドロール)
- 免疫抑制剤(例:シクロスポリン)
などを用いて、炎症を抑えながら皮膚の回復を促します。

治療がうまく進んだ場合の経過
適切な治療が行われると、
- 炎症や腫れが落ち着く
- 潰瘍が改善する
- 皮膚が上皮化する
- 脱毛していた部分に発毛が見られる
といった変化が期待できます。
症状が安定してきた後は、
薬を少しずつ減らしながら経過を見ていく(漸減)ことが一般的です。
早期受診が大切な理由
化膿性眼瞼炎は、皮膚病として軽く見えてしまいやすい一方で、原因によっては長期管理が必要になる病気です。
- 治療してもなかなか良くならない
- 症状が繰り返す
- 範囲が徐々に広がっている
こうした場合には、早めに詳しい検査を行うことで、
無駄な治療期間を減らし、適切な治療につなげることができます。
初めて動物病院を受診される飼い主様へ
「目の周りが赤いだけ」「少しかゆそうなだけ」と思っていても、
実際には体の免疫が関係している病気が隠れていることもあります。
甲府市近く、昭和町の昭和動物病院では、
症状だけでなく経過や治療反応を大切にしながら診断・治療を進めることを心がけています。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。
実際の当院での化膿性眼瞼炎の症例
当院で実際に診察・治療を行った
化膿性眼瞼炎の症例については、Noteにて詳しくご紹介しています。
▼実際の当院での症例はこちら
化膿性眼瞼炎
化膿性眼瞼炎の治療後
治療に至るまでの経過や、治療後の回復の様子を知ることで、
受診や治療の判断の参考になるかと思います。ぜひご覧ください。