2025年11月27日
「お腹にしこりがある気がする」
「最近、急に大きくなってきた」
こうしたご相談で来院され、乳腺腫瘍が見つかるケースは決して少なくありません。
乳腺腫瘍は、犬や猫でよくみられる腫瘍のひとつであり、
特に猫では悪性の割合が高いため、早期対応がとても重要です。
また、あまり知られていませんが、
モルモットなどの小動物でも乳腺腫瘍が発生することがあります。
この記事では、
犬・猫を中心に、乳腺腫瘍の特徴・治療・注意点について
甲府市・昭和町の昭和動物病院が分かりやすく解説します。

乳腺腫瘍とは?
乳腺腫瘍とは、乳腺(おっぱいの組織)にできる腫瘍のことです。
良性の場合もあれば、悪性(がん)のこともあります。
乳腺は
- 前胸部から
- お腹、股の付け根にかけて
左右に連なって存在しているため、
しこりは1か所とは限らず、複数見つかることもあります。
犬の乳腺腫瘍の特徴
犬の乳腺腫瘍は、
良性と悪性がほぼ半々と言われています。
特徴としては:
- 高齢の未避妊メスで多い
- しこりがゆっくり大きくなることが多い
- 小さいうちに切除できれば、良好な経過が期待できる
一方で、
「良性だと思って様子を見ていたら、急に大きくなった」
というケースもあり、油断は禁物です。
猫の乳腺腫瘍は特に注意が必要です
猫の乳腺腫瘍は、
80〜90%が悪性といわれています。
そのため、
- しこりが小さい
- 痛がっていない
- 元気・食欲がある
といった場合でも、
「様子を見る」という選択は非常にリスクが高い病気です。
猫の場合は特に、
- 小さいうちに
- できるだけ早く
- しっかり切除する
ことが、その後の生活や寿命に大きく関わります。
モルモットなど小動物の乳腺腫瘍について
乳腺腫瘍は、犬や猫だけの病気ではありません。
モルモットでも乳腺腫瘍が発生することがあり、
特にオスに多いという特徴があります。
被毛に覆われているため、
- 気づいたときには大きくなっている
- 分泌物が出て初めて気づく
といったケースも少なくありません。
モルモットの乳腺腫瘍について詳しくは、
当院のNote症例で解説しています
https://note.com/showavet1288/n/n820b3e821dbd
こんな症状があれば早めに受診を
犬・猫・モルモット共通で、
次のような変化があれば注意が必要です。
- お腹や胸にしこりがある
- 以前より大きくなってきた
- 硬さが増している
- 皮膚が赤くなっている、ただれている
- 乳頭から分泌物が出る
「痛がっていないから大丈夫」
「高齢だから仕方ない」
と自己判断せず、早めにご相談ください。

診断と検査について
診察では、
- 視診・触診
- 腫瘍の大きさ・数・位置の確認
を行い、必要に応じて 画像検査や病理検査 を組み合わせます。
腫瘍が
- 良性か
- 悪性か
を確認することは、
治療方針や予後を考える上で非常に重要です。
治療の基本は「外科手術」です
乳腺腫瘍の治療は、外科的切除(手術)が基本となります。
特に、
- 猫の乳腺腫瘍
- 急激に大きくなる腫瘍
では、早期手術が強く推奨されます。
状態によっては、
- 年齢
- 持病(腎不全など)
を考慮しながら、
点滴管理などを併用して慎重に手術を行います。
実際の症例について
当院では、
犬・猫・モルモットを含む乳腺腫瘍の症例を
Noteで詳しくご紹介しています。
▶︎ モルモットの乳腺腫瘍|実際の症例
https://note.com/showavet1288/n/n820b3e821dbd
▶︎ 18歳の猫ちゃんの乳腺腫瘍手術例
https://note.com/showavet1288/n/nc3f8b61aaf57
▶︎ 手術後の病理結果と経過
https://note.com/showavet1288/n/nc07745ef2c6c
治療の判断に悩まれている飼い主さまにとって、
実際の症例が参考になれば幸いです。
※症状や治療内容は個体によって異なります。
気になる症状がある場合は、必ず直接ご相談ください。
昭和動物病院からのメッセージ
乳腺腫瘍は、早期発見・早期治療が何よりも大切な病気です。
特に猫では、
「もう少し様子を見よう」が命取りになることもあります。
犬・猫はもちろん、
モルモットなど小動物のしこりについても、
気になることがあればお気軽にご相談ください。